2021年4月より順次開始し、10月に本格運用開始となるオンライン資格確認。
今まで受付で提示していた保険証に代わり、専用の機械にマイナンバーカードをかざすだけで保険の情報が確認になるという制度です。
マイナンバーカードを使うことから「マイナ受付」という愛称がつけられています。
今回はオンライン資格確認について詳しく説明していきたいと思います。
何が変わるの?
オンライン資格確認が始まると今まで受付で提示していた保険証がマイナンバーカードに変わります。
患者さんは受付においてある顔認証付きカードリーダーにマイナンバーカードを置きます。カードリーダーに表示される指示に従い、顔認証もしくは暗証番号にて認証を行うと、皆さんの保険情報を管理している社保支払基金・国保中央会に問い合わせを行い保険情報を取得し、受付さんが情報を確認できるようになります。
メリットは?
いつもの情報がわかるように!
10月の本格運用開始以降はオンライン資格確認を利用した患者さんは薬剤情報・特定健診等情報を医療機関が確認することも可能になります。
過去の薬や特定健診等のデータが自動で連携されるため、口頭で説明する必要がありません。
薬剤情報を確認が可能になることで旅行先・出張先等にいつも飲んでいるお薬を忘れてしまったから処方してほしいけど薬の名前が分からない等でもいつものお薬が処方が可能になります。
特定健診等情報を確認することで、その患者さんの状況に合わせてより適切な検査・処方を行うことが出来るようになります。
情報を提供するかはオンライン資格確認の利用時に選択が出来るため提供を望まない場合は提供をしない選択も可能です。
また、患者さんはマイナポータルにて処方されたお薬や特定健診等情報が閲覧できるため、自分の体にかかわる知っておくべき情報を、いつでもどこでも確認できます。
ライフイベント後の受診が楽に!
転職や転居、結婚等で加入している保険が変わっても手続きが済んでいれば新しい保険証を待つことなく、マイナンバーカードがあれば最新の保険情報を確認することができます。
確定申告が簡単に!
マイナポータルにてe-tax(オンラインで確定申告を行うシステム)に連携をすると、医療費の情報が確認することができます。
それに伴い領収書の保管を行わなくても医療費控除の申請が可能になります。
高額医療費の一時負担がなくなります!
入院等によって高額な医療費の支払いが必要になった際に用いられる「限度額適用認定証」が今までは患者さんが保険者に申請した場合に発行されていましたが、オンライン資格確認によって医療機関が情報を取得することが可能になり、患者さんの負担が減ることになります。
保険証は使えなくなってしまうの?
今まで通り保険証を利用しての受診も可能です。
マイナンバーカードを利用しての保険確認、保険証を利用しての保険確認は任意で選択ができます。
両方とも利用可能なのでマイナンバーカードで保険確認をするようになった人が保険証を使えなくなることはありません。
薬剤情報・特定健診等情報を用いた診療を希望する場合はマイナンバーカードでの保健確認が必要です。
マイナンバーカードを忘れてしまったら?
保険証を持っていた場合は保険証を用いて保険の資格確認を行います。
保険証も持っていない場合は医療機関等により扱いは異なりますが、一般的には一時的に保険での負担額を含め全額を支払うことになることが多いです。
マイナンバーを使って確認するの?
医療機関や薬局では12桁のマイナンバーは取り扱いません。
マイナンバーカードに搭載されているICチップに保管されている証明書を利用しています。
そのため、マイナンバーの通知カードではオンライン資格確認を利用することはできません。
ICチップには税や年金などのプライバシー性の高い情報は記録されていません。
また、健康保険証として使えるようになっても、特定健診結果や薬剤情報がICチップに記録されることはありません。
今後の展望は?
今後、オンライン資格確認はデータヘルスの基盤となっていきます。
令和4年を目処に手術、移植、透析、医療機関名等の情報も取得可能になる予定です。
また、オンライン資格確認を基盤として電子処方箋の仕組みも整えられる予定で、紙の受け渡しなしで医療機関の決めた処方を薬局で受け取ることが可能となる予定です。
東京ビジネスクリニックでも、準備ができ次第オンライン資格確認を実施いたします。
その際はお知らせに掲載いたしますので利用が可能になるまでしばらくお待ち下さい。