肝機能障害とは、肝臓の機能が障害されている状態をいいます。多くの場合、血液の肝機能検査で異常値を示している場合に肝機能障害といいます。

肝機能障害の主な原因は、B型・C型肝炎ウイルスによる肝炎や、アルコールの長期摂取によるアルコール性肝障害、薬剤の服用によって起こる薬物性肝障害、自己免疫の異常による自己免疫性肝障害などさまざまです。

アルコールや炎症などで長期間にわたって肝細胞が壊されると、正常な肝細胞は少しずつ減り、線維が増え続けていきます。肝臓の病気は、なにが原因であっても、病態が慢性に進行すると最終的には肝硬変から肝不全に行き着きます。

アルコールを飲んでいなくても、肥満の人は肝機能障害を認めることが多く、糖尿病、高血圧、脂質異常症を合併している人ではその傾向が強く見られます。

肝臓は沈黙の臓器と言われてきました。その理由は、肝臓の病気はある程度進行しないと症状が出現しないことが多いからです。このため、肝臓の病気が見つかったときにはすでに病状がかなり悪化していて、もとの状態に戻るのが難しいことが少なくありません。

肝臓の病気は症状がみられにくいために放置されてしまうことがしばしばあります。たとえば頭痛やお腹の痛みなどの場合には、その症状の辛さ、大変さから、医療機関を受診することになるケースは多いものです。しかし、肝臓病ではこのような症状がみられにくいために、どうしても自分で気がつくことが遅くなりがちです。

ですから、健診で肝機能の異常を指摘されて精密検査を指示されたときは、症状がなくても医療機関を受診するようにしてください。ほかの病気の検査の際に指摘された場合も同様です。

肝臓の数値の異常があって、ついつい放っておいた方、しばらく健康診断などをしておらず、自分の肝臓の状態を把握していない方、自分の病気に早く気づいたり、現状を把握するためにご相談ください。

肝臓病セルフチェック法

簡単にできる肝臓病のセルフチェック法について説明します。

  • 健康診断などで肝機能異常を指摘されたことがある

肝機能異常を指摘されたことがあるけれども、医療機関で詳しく調べていない人は、検査を受けることをおすすめします。

  • 定期的に健康診断や医療機関での検査を受けていない

肝機能異常は症状を認めないことがあります。健康診断や医療機関での血液検査などをしばらく受けていない人は、受診することをおすすめします。

  • 家族に肝炎や肝臓の病気の人がいる

ウイルス性肝炎は血液や性交渉を介して感染することがあります。家族に肝炎や肝臓の病気の人がいるなら、医療機関でのチェックをおすすめします。

  • C型肝炎の検査を受けたことがない

C型肝炎は血液検査で分かります。検査したかどうか分からない人は受診してください。

  • B型肝炎の検査を受けたことがない

B型肝炎も血液検査で分かります。気になる人は受診してください。

  • 輸血を受けたことがある

過去に輸血を受けたことがある人は、肝炎ウイルスに感染している可能性があります。

  • 臓器移植をうけた

臓器移植をうけたことがある人も、肝炎ウイルスに感染している可能性があります。

  • 鍼治療を受けたことがある

鍼治療でウイルス性肝炎に感染することがあります。

  • 入れ墨をいれている

入れ墨をいれている人もウイルス性肝炎に感染している可能性があります。

  • ボディピアスをしている

ボディピアスでも肝炎ウイルスは感染することがあります。

  • 肥満気味である

太っている人はそれが原因で脂肪肝や肝硬変になることがあります。

  • 大酒家である

お酒をたくさん飲む人はお酒が原因の肝臓病になることがあります。

  • 白目が黄色い気がする

白目が黄色い場合、黄疸の症状の可能性があります。

  • 体がかゆい

黄疸では、皮膚や白目が黄色くなるだけでなく、カラダのかゆみもみられます。

  • 血がとまりにくい

血がとまりにくいのは肝機能低下の症状の一つです。

  • 足がむくむ

足がむくむのは肝硬変の症状の一つです。

  • お腹が張る

腹水がたまるのは肝硬変の症状の一つです。

  • 右のあばら骨のあたりの痛みがある

肝炎や進行した肝がんのため、右のあばら骨のあたりに痛みを感じることがあります。

上記に当てはまる人は、肝臓病のリスクがあります。当院は年中無休で朝9時から21時まで開院しております。予約なしでもご来院いただけます。早期発見、早期治療のために気になる人は受診を検討してください。

肝機能検査

一般的な肝機能検査としてはGOT(AST)、GPT(ALT)、γ-GTPなどがあります。

この3つのどれか一つでも高値だと、「肝機能障害」となり、原因検査のために二次検査を「受けることを勧められます。
GOTは心筋、肝臓、脳に高濃度に存在する酵素で、肝臓の病気により、肝臓の細胞が壊されるとこれらの酵素が血液中に流れ出るため、血液検査の数値が高くなります。肝臓・胆道系の病気でGOTは増加しますが、 GPTと組み合わせることでさらに正確な診断が可能です。
GPTは肝臓に最も多く存在している酵素で、肝臓疾患の診断には欠かせない検査の一つです。腎臓にも肝臓の3分の1ほど存在していますが、その他の臓器にはあまり存在しません。GPTは肝細胞の壊れ方の悪化、改善の目安となります。
γ-GTPは胆道系の細胞に広く分布する酵素です。慢性肝炎、 肝がんなどで増加することが知られています。また、アルコール性肝疾患の場合に比較的鋭く反応し、指標として、また禁酒・節酒の効果判定に役立ちます。
ほかに、肝機能検査にはALP、ZTT、TTT、血清ビリルビンなどがあります。

二次検査では、採血や超音波の画像検査を行います。

採血は肝炎ウイルスマーカー、肝臓の硬さをみる線維化マーカー、がんの有無をみる腫瘍マーカーなどを調べます。

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