このたび、製造元のMSD株式会社より、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン「シルガード®9」の適応が拡大されました。
変更内容
肛門がん(扁平上皮がん)およびその前がん病変の予防が新たに適応に追加
9歳以上の男性も接種対象に拡大(9~14歳は2回接種、15歳以上は3回接種)
これにより、これまで女性を中心に接種されていた9価HPVワクチンが、男性にも接種できるようになりました。
成績(臨床試験より抜粋)
日本人男性を対象とした試験では、肛門性器部の持続感染に対して89.3%の予防効果(主要型:HPV6/11/16/18)が確認されました。
9~15歳の男性・女性を対象とした試験では、接種後すべての型に対する抗体陽転率が100%でした。
背景
HPVは男女ともに感染するありふれたウイルスで、子宮頸がんだけでなく、男性の肛門がんや尖圭コンジローマの原因にもなります。現在、肛門がんや尖圭コンジローマに対する定期的な検診は存在せず、ワクチン接種が有効な予防方法のひとつとされています。
今回の承認により、日本でも男女ともにHPV関連疾患の予防がさらに進むことが期待されます。
※当院ではシルガード9の接種は完全受注制となっております。予め接種希望院までお電話ください。
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