ヒブワクチン hib
ヒブ菌(Haemophilus influenzae type b)
ヒブ菌は“インフルエンザ菌 b型”と呼ばれる細菌で、乳幼児を中心に急性髄膜炎や敗血症、重症肺炎などの「侵襲性感染症」を起こす代表的な病原体です
主要な感染症状 感染症として以下が知られています:
- 髄膜炎(せん妄や意識障害を伴う脳とその周囲の炎症)
- 敗血症(全身性の細菌感染)
- 気道・呼吸器感染(喉頭蓋炎、肺炎)
その他(蜂窩織炎、関節炎、骨髄炎)
感染のリスク
主に0~5歳の乳幼児が最大のリスク群です
ワクチン未接種児では、発熱など症状が出た際に迅速な診断と対応が必要とされています
世界的な流行(疫学)
日本を含む先進国では、ワクチン導入によって侵襲性感染症は激減。しかし、ワクチン未接種児や発展途上国では依然として一定のリスクがあります
WHOも「導入前は小児髄膜炎の主原因の一つ」と報告しています。
合併症
髄膜炎が重症化すると、聴力障害、発育遅延、痙攣、神経障害などの後遺症を残す恐れがあります。
敗血症もショックや多臓器不全につながる重篤な状態を引き起こす可能性があります
ヒブワクチン
- タイプ
結合型(conjugate)ヒブワクチン。ヒブ菌の莢膜多糖体と破傷風トキソイドを化学的に結合し、免疫を強める構造です - 特徴
乳幼児でも免疫応答をしっかり得られ、持続的な抗体が期待できます。
接種対象者、スケジュール
- 対象年齢
生後2か月~5歳未満 - 標準スケジュール
- 初回接種:生後2~7か月にかけて、3回(各回4~8週隔)皮下注射
- 追加免疫:第一シリーズ完了から約1年後に1回接種
期待できる効果
- 侵襲性感染症の予防
髄膜炎、敗血症、蜂窩織炎、関節炎、喉頭蓋炎、肺炎、骨髄炎などを防ぐことが期待されます - 導入後、世界100か国以上・日本国内でも、劇的に罹患率が減少しています
副反応
一般的に軽度で一時的なものがほとんどです
- 注射部位の痛み、発赤、腫れ
- 発熱(微熱~高熱)、機嫌不良、食欲不振
- 稀にアレルギー反応、けいれんが報告されています(非常に稀)。
接種時の注意事項
妊娠中や授乳中の接種は要相談
重度のアレルギー(ワクチン成分へのアレルギー)
- 急性疾患や発熱がある場合は医師と相談
料金表
ワクチン名(国産) | 製品 | 価格(税込) |
---|---|---|
Hibワクチン |
アクトヒブ |
12,500円(税込13,750円) |
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