日本脳炎ワクチン japanese-encephalitis-vaccine
日本脳炎
発生と流行地
- 日本脳炎ウイルスは主に東南アジア、南アジア、東アジア(中国、インド、ベトナム、カンボジア、スリランカなど)、および太平洋地域(フィリピン、インドネシアなど)に広く分布しています。特に稲作地域、農村部、湿地帯が流行地です
- 季節性があり、多くの場合、夏~秋(現地によりますが、インドではモンスーン期の5~11月にピーク)に流行します
感染源と媒介
- 病原体は日本脳炎ウイルス。
- 主にコガタアカイエカ(Culex属)という蚊が媒介し、ブタや水鳥でウイルスが増幅され、人間に感染します
感染のリスク
- 高リスク行動:
- 長期滞在(1ヶ月以上)の農村、湿地、稲作地帯など。
- 屋外活動(ハイキング、キャンプ等)、蚊の多い環境(網戸・冷房のない宿泊施設等)
- 一時的滞在でも要注意:短期旅行者でも、田舎地域でアウトドアを行う場合はワクチンを検討する対象になります
症状と合併症
合併症として 脳炎、髄膜炎 を起こし、重篤化すると 死亡率20~30%、さらに 後遺症(麻痺、認知障害など) が残るケースもあります
日本脳炎ワクチン
ワクチンの分類
- 主に 不活化ワクチン が使用されます。
接種対象者
- 以下に該当する方が 推奨 されます
- 流行地域へ 1か月以上滞在 する旅行者
- 流行地に頻繁に渡航する方
- 農村や屋外活動をする人(短期旅行者含む)
- 一方、都市部の短期旅行者(1~2週間程度、屋内中心)は原則推奨対象ではありません。
接種法とスケジュール
- 成人および成人相当の年齢では基本的に 2回接種: 0日目と28日後が標準スケジュール
- 乳幼児・小児(国により12~24ヶ月~17歳)や高齢者(65歳以上)には別途スケジュールがあります。
- 海外渡航に間に合うよう、渡航予定の1~2週間前には1回目を完了することが目安とされます
- 継続的な流行地域滞在時には、1年後以降に追加接種(ブースター)が推奨されます
ワクチンの効果
- 初回シリーズ接種によって高い抗体が得られ、重症化を90%以上抑制できるとされています。
- 追加接種により、抗体の持続期間も延長されます
副反応・注意事項
- 副反応は通常軽度で、以下がよくある症状です
- 接種部位の赤み・腫れ・痛み
- 発熱、頭痛、倦怠感など
- 重篤な副反応(アレルギー・ショック)は極めて稀です。過去に卵アレルギーなどがある方は、事前に医師と要相談です。
接種前後の注意点
接種後は 30分程度の院内観察が安全です(アナフィラキシー対策として)。
他のワクチンとの間隔:短期間に接種する場合、医師の判断により接種間隔を調整することがあります。
免疫不全状態のある方(免疫抑制患者など)は、効果が弱い可能性があるため、医療専門家と相談してください。
妊婦・授乳婦への使用は現状明確な制限はありませんが、流行非常時での使用は医師の判断が必要です。
料金表
ワクチン名 | 製品 | 価格(税込) |
---|---|---|
日本脳炎(国産ワクチン) |
ジェービックV |
9,500円(税込10,450円) |
日本脳炎(輸入ワクチン) |
JENVAC |
16,500円(税込18,150円) |
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