ムンプス(おたふくかぜ)ワクチン mumps
ムンプス(おたふくかぜ)
病原体と感染経路
ムンプス(おたふくかぜ)はムンプスウイルスによる感染症で、感染者との唾液などの飛沫または接触により広がります。学校や保育園、家庭など密集・密接な場で特に感染しやすいです。
主な症状
- 両側または片側の耳下腺(あごの下・耳の後ろ)の腫れ
- 発熱、頭痛、倦怠感、食欲低下など
- 小児では軽症の場合もありますが、成人や思春期以降では症状が強く出ることがあります。
感染のリスクおよび流行地
- ワクチン接種率が十分でない地域や集団生活環境(保育園、学校など)での発生がよく知られています。
- CDCでは、海外旅行時にMMR(麻しん・風しん・ムンプス)ワクチン未接種者に対し予防接種を推奨しており、全世界的な感染リスクに警鐘を鳴らしています
- 流行しやすいのは、ワクチン接種率が低い国や地域です。
合併症
特に小児よりも成人で重症化しやすく、以下の合併症に注意が必要です:
胃腸炎、膵炎、難聴(片耳性感音性難聴)など
無菌性髄膜炎(頭痛・発熱を伴う)
精巣炎(成人男性)、卵巣炎(女性)
ムンプスワクチン
製剤の分類と特徴
- 分類:生ワクチン(弱毒化されたムンプスウイルス、鳥居株を使用)
- 保存方法:5℃以下で保存、有効期限は製造から1年
接種対象者
- 生後12か月以上で、これまでにムンプスにかかったことのない方(性別・年齢問わず)
- 小児:1歳で1回目、5~6歳に2回目の2回接種が標準的
- 大人:過去に接種歴がない、またはかかったことがない場合は2回接種が望ましい
接種方法・回数・間隔
- 回数:標準は2回(1回目:生後12か月以降、2回目:1回目から4週以上空けて実施)
- 接種方法:0.5 mLを皮下注射
- 接種間隔と同時接種:
- 他の生ワクチンとは27日以上間隔が必要
- 医師の判断で他ワクチン(不活化ワクチンなど)と同時接種も可能
期待される効果
重篤例の報告頻度は非常に低く、安全性は高いと評価されています
1回接種で約78–88%の発症予防効果、2回接種で有効率は95%以上に向上
重症化や合併症(特に無菌性髄膜炎や難聴)を大幅に抑える効果もあります
集団免疫を獲得し、流行を防ぐ重要な役割があります。
副反応
一般的な副反応(多くは軽いもの):接種部位の赤み・腫れ・痛み、軽い発熱、発疹など
まれに無菌性髄膜炎、アナフィラキシーなどの重篤な副反応が報告されています
接種前後の注意事項
接種前:
37.5℃以上の発熱時、重い急性疾患、過去にワクチンで重い反応を起こした人、免疫抑制状態、妊婦などは接種を見合わせる必要があります
接種後:
接種後の激しい運動や皮膚の摩擦は避け、接種部位を清潔に保ちましょう。
料金表
ワクチン名 | 製品 | 価格(税込) |
---|---|---|
ムンプス(おたふくかぜ)ワクチン(国産ワクチン) |
ムンプス |
10,500円(税込11,550円) |
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