抗原検査とは? 定性・定量の違いは何?

抗原検査とは、検査したいウイルスの抗体を用いてウイルスが持つ特有のタンパク質(抗原)を検出する検査方法です。
今、その病気にかかっているかを検査するもので、少ない時間で結果が出ることから速やかに判断が必要な場合等に用いられることが多いです。

その抗原検査の中でも抗原定性検査、抗原定量検査と2つの検査方法があります。
今回はその2つの違いについて説明していきたいと思います。

抗原定性検査とは

採取した検体を専用の試薬に混ぜて、検査キットに滴下して判断する検査です。この検査では陽性か陰性かの判別だけをします。検査キットに含まれる抗体が検体に含まれる抗原をキャッチしてキット上に線として現れると陽性と判断します。単に抗原検査と呼ぶときはこちらをさしていることがほとんどです。

市販されているコロナウイルスの抗原検査キットはこの抗原定性検査を実施しています。また、医療機関で実施しているインフルエンザの検査もほとんどが抗原定性検査です。

特に特別な機械は必要なく、15~30分程度で検査が可能です。その特徴から簡易検査、迅速検査などと呼ばれることもあります。
その一方で、検体に含まれる抗原量が少ない(ウイルスが少ない)と見逃してしまう恐れがあるというリスクもあります。

また、検査キットの説明書に書かれている時間より多く経過してからチェックしても線が出ることがありそれを見て誤って陽性と判断してしまうケースもあるので市販されているキットを購入して自ら検査される場合は時間の経過にご注意ください。

抗原定量検査とは

専用の機械によって抗原が検体にどれくらい含まれているかの検査です。
基準値を超えれば陽性、超えなければ陰性です。
例えば、陽性基準値が20だとして、定量結果が50なら間違いなく陽性、25だと発症初期のためまだ反応が弱いが多分陽性だろう、15だと陰性だが陽性転化する可能性があるため明日の再検査が必要、5だとはっきりと陰性、というような数値による具体的な判断ができるため、診断の精度が高くなります。

こちらも30分程度で検査が可能です。そのうえで上記の理由からPCR検査と同程度の正確性があると報告されています。
しかし、検査に専用の機械が必要で既に他の感染症などの検査にその機械を利用していることからコロナウイルスの検査としてはあまり普及はしておりません。

まとめると

抗原定性検査は陽性か陰性かのみを判断する検査で、特別な機械が必要なくキットのみで簡便な検査が可能です。
抗原定量検査は抗原の量を数値として測定する検査で、機械によって検査を行いその量から陽性か陰性かを再検査が必要かなども含め判断できるため診断の精度が高くなります。

抗原定性検査 抗原定量検査
何を調べるか 検体に抗原が含まれているか。陽性か陰性かの判別のみ 検体にどれくらいの抗原が含まれているか。基準値をもとに細かい判断
検査にかかる時間 およそ15~30分 およそ15~30分(+検査会社に検体を運び検査にかけられるまでの時間)
メリット 特別な機械が必要なく簡単な検査が可能、検査時間が短い 陽性か陰性かが詳細に判別可能
デメリット 抗原が少ないとキットが反応せず病気を見逃してしまう可能性がある 特別な機械が必要ですぐには検査ができない

PCR検査・抗原検査・抗体検査の違いについてもまとめています

内藤 祥
医療法人社団クリノヴェイション 理事長
専門は総合診療
離島で唯一の医師として働いた経験を元に2016年に東京ビジネスクリニックを開院。
日本渡航医学会 専門医療職

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